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    糖尿病と診断された方は、定期的に眼科受診を受けましょう!

    糖尿病になると、一番心配なのが、「糖尿病網膜症」です。
    様々なホームページに、この病気の説明が書いてありますが、
    一番簡単な理由は「網膜の血管障害」になります。
    血糖値が高い状態で放置しますと、
    血管がボロボロになってしまういわゆる血管病になってしまいます。
    網膜が十分な酸素や栄養が補えなくなると、
    新生血管が生まれて、その血管が破れて網膜症を起こします。

    また、水晶体にも糖の一種が溜まりやすく、
    かつ酸化ストレスの影響を受けやすくなってしまいます。
    そのため、白内障の進行スピードが速く、発症する年齢も早まります。

    眼球を満たす房水や水晶体内の血糖値が低下することにより、
    水晶体と房水の間に浸透圧の差が生じて見え方が変化することがあります.

    血糖値が高くなった方は眼の屈折度数が近視化することがあり、
    また逆に高かった方は、正常値になると遠視化になることがあります。
    作成したメガネの度数が合わなくなった方は、
    血糖値の変化による場合もありますので、
    リザックでは、眼の検査を行う場合に、糖尿病の有無をご質問します。
    また、血糖値の管理状態や、きちんと通院治療しているか?
    薬は飲んでいるか?等をお尋ねしています。ご理解ください。

    「日本眼科学会」の中の糖尿病網膜症の説明(転記してあります)

    ■はじめに
    糖尿病網膜症は、糖尿病腎症・神経症とともに糖尿病の3大合併症のひとつで、
    我が国では成人の失明原因の第一位となっています。
    網膜は眼底にある薄い神経の膜で、ものを見るために重要な役割をしています(図1)。
    網膜には光や色を感じる神経細胞が敷きつめられ、無数の細かい血管が張り巡らされています。
    血糖が高い状態が長く続くと、網膜の細い血管は少しずつ損傷を受け、変形したりつまったりします。
    血管がつまると網膜のすみずみまで酸素が行き渡らなくなり、網膜が酸欠状態に陥り、
    その結果として新しい血管(新生血管)を生やして酸素不足を補おうとします。
    新生血管はもろいために容易に出血を起こします。
    また、出血すると網膜にかさぶたのような膜(増殖組織)が張ってきて、
    これが原因で網膜剥離を起こすことがあります。
    糖尿病網膜症は、糖尿病になってから数年から10年以上経過して発症するといわれていますが、
    かなり進行するまで自覚症状がない場合もあり、まだ見えるから大丈夫という自己判断は危険です。
    糖尿病の人は目の症状がなくても定期的に眼科を受診し、眼底検査を受けるようにしましょう。

    図1:眼底の全体像(オレンジ色の部分が網膜)


    ■
    糖尿病網膜症の分類

    糖尿病網膜症は、進行の程度により大きく三段階に分類されます。
    (1) 単純糖尿病網膜症
    初期の糖尿病網膜症です。最初に出現する異常は、細い血管の壁が盛り上がってできる血管瘤(毛細血管瘤)や、小さな出血(点状・斑状出血)です。
    蛋白質や脂肪が血管から漏れ出て網膜にシミ(硬性白斑)を形成することもあります。
    これらは血糖値のコントロールが良くなれば改善することもあります。
    この時期には自覚症状はほとんどありません。
    詳しい網膜の状態を調べるため眼底の血管造影(蛍光眼底造影検査)を行うこともあります。
    (2) 前増殖糖尿病網膜症
    単純網膜症より、一歩進行した状態です。
    細い網膜血管が広い範囲で閉塞すると、網膜に十分な酸素が行き渡らなくなり、
    足りなくなった酸素を供給するために新しい血管(新生血管)を作り出す準備を始めます。
    この時期になるとかすみなどの症状を自覚することが多いのですが、全く自覚症状がないこともあります。
    前増殖糖尿病網膜症では、多くの場合、網膜光凝固術を行う必要があります。
    (3) 増殖糖尿病網膜症
    進行した糖尿病網膜症で重症な段階です。新生血管が網膜や硝子体に向かって伸びてきます。
    新生血管の壁が破れると、硝子体に出血することがあります(図2)
    硝子体は眼球の中の大部分を占める透明な組織です。
    ここに出血が起こると、視野に黒い影やゴミの様なものが見える飛蚊症と呼ばれる症状を自覚したり、
    出血量が多いと急な視力低下を自覚したりします。
    また、増殖組織といわれる線維性の膜が出現し、
    これが網膜を引っ張って網膜剥離(牽引性網膜剥離)を起こすことがあります(図3)。
    この段階の治療には、手術を必要とすることが多くなりますが、
    手術がうまくいっても日常生活に必要な視力の回復が得られないこともあります。
    この時期になると血糖の状態にかかわらず、網膜症は進行してゆきます。
    特に年齢が若いほど進行は早く、注意が必要です。

    図2:硝子体出血のイメージ

     

    図3:牽引性網膜剥離のイメージ


    *糖尿病黄斑症

    黄斑は網膜の中心にあり、ものを見るために最も重要な部分です(図1)。
    黄斑付近に毛細血管瘤などが多発したり血液成分が染み出たりするなどの理由により、
    黄斑にむくみを生じた状態が糖尿病黄斑症です。
    単純網膜症の段階でも起こることがあり視力が低下してしまいます。

    ■糖尿病網膜症の治療
    (1) 網膜光凝固術
    網膜光凝固術にはレーザーが用いられ、通常は通院で行います。
    網膜光凝固術は主に網膜の酸素不足を解消し、新生血管の発生を予防したり、
    すでに出現してしまった新生血管を減らしたりすることを目的として行います。
    光凝固は正常な網膜の一部を犠牲にしますが、全ての網膜が共倒れになるのを防ぐためにはやむを得ません。
    この治療で誤解を生みやすいのは、今以上の網膜症の悪化を防ぐための治療であって、
    決して元の状態に戻すための治療ではないということです。
    まれに網膜全体のむくみが軽くなるといったような理由で視力が上がることもありますが、
    多くの場合、治療後の視力は不変かむしろ低下します。
    網膜症の進行具合によって、レーザーの照射数や照射範囲が異なります。
    網膜光凝固術は早い時期であればかなり有効で、将来の失明予防のために大切な治療です。
    (2) 硝子体手術
    レーザー治療で網膜症の進行を予防できなかった場合や、
    すでに網膜症が進行して網膜剥離や硝子体出血が起こった場合に対して行われる治療です。
    眼球に3つの穴をあけて細い手術器具を挿入し、目の中の出血や増殖組織を取り除いたり
    、剥離した網膜を元に戻したりするものです。
    顕微鏡下での細かい操作を要し、眼科領域では高度なレベルの手術となります。

    糖尿病3分間ラーニング

    糖尿病ネットワークのホームページの中に糖尿病3分間ラーニングがあります。
    その中の糖尿病網膜症の動画も是非ご覧ください。

    動画の中に出てくる黄斑症は、こちらのページで解説しています。